特急あずさに初めて乗るとき、「Suicaだけで乗れる?」「えきねっとで何を買えばいい?」「特急券を買ったあと改札では何を使うの?」と迷いやすいところです。
最初に覚えておきたいのは、あずさに乗るには基本的に「乗車券」と「特急券」の2つが必要ということです。
スマートフォンとSuicaなどの交通系ICカードを使えるなら、分かりやすい組み合わせは次の方法です。
えきねっとで「在来線チケットレス特急券」を購入し、乗車券の代わりにSuicaで改札を通る
この場合、紙の特急券を駅で発券する必要はありません。また、新幹線eチケットとは違い、Suicaとチケットレス特急券を事前に紐づける操作も不要です。
| 買い方 | 乗車券 | 特急券 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| えきねっと+Suica | Suicaなど | チケットレス | スマホで事前に購入したい |
| 指定席券売機 | Suicaまたは紙 | 紙の特急券 | 駅で購入したい |
| 紙の乗車券+特急券 | 紙 | 紙 | ICカードを使わず乗りたい |
| みどりの窓口 | 希望に応じて購入 | 紙の特急券 | 経路や買い方を相談したい |
この記事では、2026年9月時点のJR東日本・えきねっとの公式情報をもとに、あずさの特急券の買い方、Suicaでの乗り方、自由席の仕組み、当日購入、座席未指定券、乗り遅れた場合まで順番に解説します。
あずさに必要なのは「乗車券+特急券」|まず自分の買い方を決めよう

あずさの切符が分かりにくく感じる一番の理由は、「電車に乗るためのお金」と「特急を利用するためのお金」が分かれていることです。
| 必要なもの | 役割 | 用意する方法 |
|---|---|---|
| 乗車券 | 出発駅から目的地まで移動するための運賃 | SuicaなどのICカード・紙の乗車券 |
| 特急券 | あずさへ乗るための追加料金 | えきねっと・指定席券売機・みどりの窓口など |
たとえば、新宿から松本まであずさへ乗る場合を考えてみましょう。
乗車券部分をSuicaで支払い、特急券だけをえきねっとで購入できます。
つまり、「えきねっとで予約した=電車代まですべて払った」とは限りません。
申し込み画面で「在来線チケットレス特急券」を購入した場合は、特急券のみの商品なので、別途乗車券が必要です。
迷ったらこの3パターンから選べば分かりやすい
初めて利用する場合は、次のように考えると選びやすくなります。
- スマホとSuicaがある → えきねっと+Suica
- スマホ予約を使いたくない → 指定席券売機
- 乗り継ぎなどが複雑で分からない → みどりの窓口
通常の新宿~松本のように乗車区間全体がSuica利用可能エリア内で完結する場合は、乗車券部分にSuicaなどの交通系ICカードを利用できます。
ただし、利用区間によっては交通系ICカードだけでは乗車できない場合があります。松本より先へ移動する場合などは、利用する全区間がICカードに対応しているか確認してください。
えきねっと+Suicaであずさに乗る方法

スマートフォンから購入するなら、えきねっとの「在来線チケットレス特急券」を利用できます。
紙の指定席特急券を受け取る必要がないため、駅に着いてから券売機へ並ばず、そのまま改札へ向かえるのが特徴です。
えきねっとで特急券を購入する流れ
- えきねっとへログインする
- 出発駅・到着駅を入力する
- 乗車日・時間・人数を指定する
- 希望する「あずさ」を選ぶ
- 「在来線チケットレス特急券」を選ぶ
- 普通車またはグリーン車を選ぶ
- 希望する座席を選ぶ
- 申込内容と料金を確認する
- 支払いを完了する
座席表が利用できる申し込みでは、空席を見ながら座席を選べます。
2人で利用する場合も、空席があれば並びの座席を選択できます。
チケットレス特急券とSuicaは紐づけなくてよい
新幹線eチケットを利用した経験があると、「予約した特急券をSuicaに登録する必要があるのでは?」と思うかもしれません。
しかし、在来線チケットレス特急券は仕組みが異なります。
SuicaなどのICカードとチケットレス特急券を事前に紐づける必要はありません。
役割を分けると次のようになります。
| 役割 | |
|---|---|
| Suica | 乗車券として改札を通る |
| えきねっとの予約 | あずさの特急券として利用する |
乗車当日はSuicaをタッチして改札へ入る
乗車当日は、普段JRへ乗るときと同じようにSuicaなどの交通系ICカードを改札機へタッチします。
チケットレス特急券については、改札機へスマートフォンをかざしたり、QRコードを読み取らせたりする必要はありません。
改札を通ったらホームへ向かい、予約したあずさの指定席へ座ります。
駅係員や車掌から特急券の提示を求められた場合は、スマートフォンからえきねっとへログインし、申込履歴の詳細画面を提示します。
スマートフォンの充電切れには注意
チケットレスだからといって、予約したあとのスマートフォンが不要になるわけではありません。
JR東日本では、端末の故障・電池切れ・紛失などによって購入内容を確認できない場合、別途車内料金の特急券を支払う取り扱いを案内しています。
乗車前にはスマートフォンの充電残量を確認しておきましょう。
家族や友人の分もまとめて買える
同じ行程で一緒に旅行する場合は、えきねっと会員本人が同行者を含めて複数人分のチケットレス特急券を申し込めます。
同行者それぞれがえきねっとのアカウントを作る必要はありません。
ただし、チケットレス特急券を購入した会員本人も一緒に乗車することが前提です。
乗車券としてSuicaを使う場合は、それぞれが自分のICカードで改札を通ります。
駅であずさの特急券を買う方法|指定席券売機とみどりの窓口

えきねっとを使わなくても、あずさの特急券は駅で購入できます。
駅で買う場合に利用しやすいのが「指定席券売機」です。
普通の近距離きっぷを買う券売機とは異なるため、「指定席券売機」と表示されている機械を探してください。
指定席券売機で購入する流れ
画面表示は駅や機械によって多少異なりますが、基本的には次のように進めます。
- 指定席券売機で特急列車の購入へ進む
- 乗車日を選ぶ
- 乗車駅と降車駅を指定する
- 利用する時間帯を指定する
- 希望するあずさを選ぶ
- 普通車またはグリーン車を選ぶ
- 座席を選ぶ
- 乗車券も一緒に購入するか選ぶ
- 料金を支払う
- 発券されたきっぷを受け取る
乗車券部分をSuicaで利用するなら、紙の指定席特急券だけを購入することもできます。
ICカードを使わない場合は、乗車券と指定席特急券をまとめて購入すると分かりやすいでしょう。
買い方が複雑ならみどりの窓口でも購入できる
みどりの窓口でも、あずさの乗車券・特急券を購入できます。
窓口を利用するときは、次の情報を伝えるとスムーズです。
- 乗車する日
- 出発駅
- 降車駅
- 利用したい時間帯
- 人数
- 普通車またはグリーン車
学割を使う場合や、あずさを降りたあとさらに複雑な経路で乗り継ぐ場合などは、窓口で確認しながら購入する方法があります。
ただし、駅によって窓口の営業時間は異なります。発車直前に購入する場合は、指定席券売機のほうが利用しやすいこともあります。
あずさに自由席はない|満席なら「座席未指定券」を利用できる

現在のあずさには、従来のような自由席車両はありません。
普通車は全席で事前に座席指定ができる仕組みになっています。
そのため、基本的には乗る列車を決めて指定席特急券を購入します。
ただし、「乗る時間がまだ決まっていない」「乗りたい列車の指定席が満席」という場合には、普通車で「座席未指定券」を利用できます。
指定席特急券と座席未指定券の違い
| 指定席特急券 | 座席未指定券 | |
|---|---|---|
| 列車指定 | あり | なし |
| 座席指定 | あり | なし |
| 料金 | 通常料金 | 指定席特急券と同額 |
| 自分専用の座席 | 確保される | 確保されない |
| 満席時 | その席は購入不可 | 購入可能 |
座席未指定券は「自由席より安いきっぷ」ではありません。
料金は通常の指定席特急券と同額です。
座席未指定券なら空いている席を利用する
座席未指定券で乗車した場合は、普通車の空席を利用できます。
ただし、その席は自分専用に予約されたものではありません。
途中駅から、その座席の指定席特急券を持った人が乗ってきた場合は、別の空席へ移動するか、空席がなければデッキなどを利用することになります。
満席でも座席未指定券自体は購入できますが、座れることを保証するきっぷではありません。
あとから指定席へ変更できる
座席未指定券を購入したあと、乗るあずさが決まった場合は、空席があれば追加料金なしで座席指定を受けられます。
予定が決まったら、乗車前に指定席券売機などで座席を指定しておくと車内で席を移動する必要がなくなります。
座席未指定券はえきねっとでは買えない
ここは特に間違えやすいポイントです。
あずさの座席未指定券は、通常のえきねっとでは購入できません。
JR東日本公式FAQでは、指定席券売機で購入するよう案内されています。
スマートフォンで「座席を決めないチケットレス特急券」を探しても見つからないのは、この仕組みの違いによるものです。
あずさの料金・発売日・当日購入|2026年10月からの変更にも注意

あずさの特急料金は乗車する距離によって変わります。
さらに、2026年9月は料金制度の切り替わり直前なので、これから予約する人は購入日にも注意が必要です。
2026年10月1日から通常チケットレスの100円引きが終了
2026年9月30日の購入操作分までは、通常の「在来線チケットレス特急券」が紙の指定席特急券の事前料金より、大人1席あたり100円安く設定されています。
しかし、2026年10月1日の購入操作分から、この100円引きは終了します。
| 購入操作日 | 通常の在来線チケットレス特急券 |
|---|---|
| 2026年9月30日まで | 通常の指定席特急料金から大人100円引き |
| 2026年10月1日から | 通常の特急券と同額 |
「チケットレスにすればいつでも100円安い」という情報は、2026年10月以降は当てはまりません。
ただし、チケットレスなら紙の特急券を駅で受け取る必要がないという利便性は引き続きあります。
また、期間・列車・区間・席数限定の割引商品が設定される場合もあるため、予約時はえきねっとに表示される商品と料金を確認してください。
特急券は原則1か月前の午前10時から発売
あずさの指定席は、通常乗車日の1か月前の午前10時から発売されます。
たとえば11月20日に乗車する場合は、通常10月20日の午前10時から購入できます。
えきねっとでは、さらにその1週間前から「事前受付」を利用できる場合があります。
ただし、事前受付は発売前に申し込みを預ける仕組みで、座席確保を保証するものではありません。
当日でも特急券は買える
あずさの特急券は、空席があれば当日でも購入できます。
スマートフォンから在来線チケットレス特急券を申し込むこともできますし、駅の指定席券売機やみどりの窓口でも購入できます。
ただし、土曜・休日や連休、観光シーズンなどは希望する列車・座席が埋まることがあります。
乗る時間が決まっているなら、当日まで待たずに座席を確保しておくほうが選択肢は多くなります。
車内で買うより乗車前に購入しておく
特急券を持たずに乗車して車内で購入すると、普通車では車内料金の対象になります。
また、希望する座席が確保できるとは限りません。
発車直前でも購入できる状況なら、えきねっとや指定席券売機で乗車前に手続きを済ませておきましょう。
乗り遅れそうなら発車前に予約を変更する
チケットレス特急券を予約していて、指定したあずさに間に合わないことが分かった場合は、できるだけ発車時刻前に予約を変更します。
通常の在来線チケットレス特急券で指定したあずさに乗り遅れた場合、当日に限り後続列車の空席を利用できる取り扱いがあります。
ただし、空いている席を自分専用に確保できるわけではありません。
また、割引商品では乗り遅れ時の取り扱いが異なり、後続列車を利用できない商品もあります。
購入した商品の種類によって条件が違うため、乗り遅れそうなときは「チケットレスだから次のあずさにそのまま乗れる」と決めつけず、発車前に変更するのが安全です。
あずさの特急券についてよくある疑問

Suicaだけ持っていればあずさに乗れますか?
Suicaだけでは特急料金を支払ったことになりません。
Suicaを乗車券として利用する場合でも、別途あずさの特急券を購入する必要があります。
分かりやすく言うと、Suica=電車に乗るための運賃、えきねっとのチケットレス特急券=あずさを利用する料金です。
えきねっとで買った特急券をSuicaへ登録する必要はありますか?
ありません。
在来線チケットレス特急券は、新幹線eチケットのような交通系ICカードとの事前紐づけは不要です。
Suicaで改札を通り、予約した座席へそのまま向かいます。
えきねっとで予約した特急券は券売機で発券しますか?
「在来線チケットレス特急券」を購入した場合は、紙の特急券を発券しません。
チケットレスで利用することを前提とした商品です。
駅係員や車掌から確認を求められた場合に備え、えきねっとへログインできるスマートフォンなどを持って乗車してください。
あずさに自由席はありますか?
ありません。
あずさの普通車は全席で座席指定が可能です。
乗る列車や席を決めずに乗車したい場合は、普通車の「座席未指定券」を購入します。
座席未指定券なら安く乗れますか?
安くはなりません。
座席未指定券と通常の指定席特急券は同額です。
空席を利用できますが、自分の席として確保されるわけではないため、乗る列車が決まっているなら指定席を取ったほうが利用しやすいでしょう。
満席でもあずさに乗れますか?
普通車では座席未指定券を購入して乗車する方法があります。
ただし満席の場合、座れるとは限らず、デッキなどを利用することがあります。
座席未指定券を持っていることを理由に、指定席を予約している人の座席を利用し続けることはできません。
子どもの特急券も必要ですか?
「こども」に該当する年齢で座席を利用する場合は、こどもの乗車券・指定席特急券が必要です。
JR東日本では、こどもの乗車券・指定席特急券は基本的に大人料金の半額です。
幼児や乳児でも1人で指定席を使用する場合など、こどものきっぷが必要になるケースがあります。
2人分を1台のスマートフォンで予約できますか?
同じ行程で一緒に乗車する場合は、代表者が同行者を含めて複数人分のチケットレス特急券を申し込めます。
係員から確認を求められた場合は、購入した代表者が申込履歴から全員分の予約内容を提示します。
新宿から松本までならSuicaを使えますか?
新宿~松本はSuica利用可能エリア内の区間なので、乗車券部分にSuicaなどの交通系ICカードを利用できます。
特急券だけをえきねっとの在来線チケットレス特急券で購入し、新宿ではSuicaで入場、松本では同じSuicaで出場するという利用方法ができます。
ただし、あずさを降りたあとさらにICカード利用エリア外へ乗り越す行程では取り扱いが変わるため、旅行全体の区間を確認してください。
結局、初めてならどの買い方が分かりやすい?
スマートフォンとSuicaを利用でき、乗車区間がSuicaエリア内で完結するなら、次の組み合わせがシンプルです。
- えきねっとであずさの「在来線チケットレス特急券」を予約する
- 乗車当日はSuicaで駅の改札へ入る
- 予約したあずさの座席へ座る
- 到着駅でSuicaをタッチして改札を出る
紙の特急券を受け取る必要も、チケットレス特急券をSuicaへ紐づける必要もありません。
一方、乗車経路が複雑な場合やICカードを利用できない区間まで移動する場合は、指定席券売機やみどりの窓口で乗車券と特急券をまとめて購入するほうが分かりやすいことがあります。
まとめ|あずさの特急券は「特急券と乗車券を分けて考える」と迷いにくい
特急あずさの買い方で最も大切なのは、「乗車券」と「特急券は別」と理解することです。
- あずさには乗車券+特急券が必要
- 乗車券にはSuicaなどを使える区間がある
- 特急券はえきねっと・指定席券売機・みどりの窓口などで買える
- チケットレス特急券はSuicaとの事前紐づけ不要
- あずさに自由席はない
- 予定が決まっていなければ座席未指定券という選択肢がある
- 座席未指定券は指定席と同額で、えきねっとでは購入できない
- 当日でも空席があれば指定席を購入できる
- 2026年10月1日購入操作分から通常チケットレスの100円引きは終了
初めてで迷った場合は、まず「乗車券はSuica、特急券はえきねっと」と分けて考えると理解しやすくなります。
あとは乗車するあずさと座席を予約し、当日は普段の電車と同じようにSuicaで改札を通ればOKです。
料金やチケットレス商品の条件は変更されることがあるため、実際に購入するときはJR東日本・えきねっとに表示される最新の料金と利用条件も確認してください。

